くるり 〜言葉に… ― 2011/01/26 00:15
「くるり ニューアルバム発売記念ツアー 〜言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか〜」 @新木場STUDIO COAST
2009年7月以来のくるり。初めての会場、大きなライブハウスだけど2階席でのんびり見ることができた。フロアのモッシュ具合はおとなしめ。
本日は4人編成。その4人が全部視界に入るコンパクトさ。この位がちょうどいい。青いボーダー長袖T姿で登場の岸田くんは、ナチュラルで気負いがない感じ。ギターも踊りも冴えてたけど、壊れてはいなかったみたい。メガネは飛ばず。
昨年9月のニューアルバムのツアーだった訳だけど、演奏自体を楽しめるのは前回同様。ギターでの即興セッション(事前申請だいじょぶ? と心配しつつ)や、曲を決めずにのぞむアンコールなどは、ライブハウスならでは。中でもアレンジで曲をつなげていった前半、途中曲、聴いてる方もなんだかとっても心地いい。
思い返せば、フジロックの小さなステージで「青い空」やってたとこに偶然出会って惚れたのがくるりの最初。あれって1999年!? 追いかけて12年目…。というようなことを考えたアンコール。名曲ラインナップが増えていっているのを見守って、毎回楽しみにしているいちファンにとって、アンコールは至福の時間。でもその音は変化を経て、確実に力強くなっていて、頼もしいかぎり。そういうことを確認しに、ライブに行ってるんだな、くるりは。
☆ひろい物のセットリスト
〇新曲 〇目玉の親父 〇コンバットダンス 〇ハヴェルカ 〇ワンダーフォーゲル 〇おはら節 〇麦茶 〇温泉 〇さよならアメリカ 〇FIRE 〇犬とベイビー 〇魔法のじゅうたん 〇キャメル 〇ブレーメン 〇Morning paper 〇東京レレレのレ
〜アンコール〜
〇ばらの花 〇街 〇青い空 〇ハイウェイ 〇ロックンロール
☆今回の購入グッズ
〇パーカー(レディース) 〇アーシャツセット(ネイビーTとエコバッグ) 〇じゅうたんタオル2 〇琺瑯マグセット(マグ、コースター、ひまわりの種)
ソーシャル・ネットワーク ― 2011/01/23 10:46
「ソーシャル・ネットワーク」 (THE SOCIAL NETWORK/2010年・アメリカ/監督:デヴィッド・フィンチャー) @ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン1
全世界で5憶人が登録しているFacebook。社会現象を生み出した若き億万長者の真実を知りたい、というような欲求は満たされない。けれど、そんなちょっと覗いてみたい世界を舞台にした、エンターテイメントでありヒューマンドラマとして素材もタイミングもばっちり。
映画としての面白みは、会話の応酬にあって、それが状況説明をし、人物を明らかにし、心理まで語るのだから、よく練られている脚本。 とにかく早口なのは、頭がいい人たち、オタクの常なのかしら? ちょっと疲れる。
そして注目すべきはアイディア豊かな起業家たちは、SNSやFacebookのユーザーとはほど遠い点。ユーザーはゲームの駒みたいなもんで顔が見えていない。巨大すぎる世界を扱ってるからなのか、主人公も、まわりも実はコミュニケーション能力に欠点があるってこと。もちろん誇張されてるだろうし、好きでそうなった訳ではないだろうけど、孤独にならざるを得ない。特にアメリカでは。現実に訴訟になる文化だし、自己弁護、強欲っぷりが、そのまま描かれて、誰にも共感は、まずできない。
そんな起業家の孤独を、映画はラストに映し出し、そのラストでのみ、この青年に少しだけ同情の念がわく訳だけど、いやいや、そもそもこの人我々とは別次元の大金持ちじゃん。ってことで、映画の中の世界と思えるのが救い。きっと日本にもいるんだけどね、孤独な起業家はたくさん。
それにしても、アメリカ人はパーティーがお好きね。そこんとこはエリートといえども知的要素がまるでなくて、むしろ好感持てるわ。ハーバード大の伝統とか、特権階級意識、学生たちの妙なプライドとかもね、スパイスが効いていて、面白かった。
息もできない ― 2011/01/22 21:21
「息もできない」 Breathless (2008年・韓国/監督:ヤン・イクチュン)
息もできないとはこのことだったのか。最後まで息をつかせぬ、力のある編集だった。もちろん、編集だけじゃない、すべてが重みをもって。
監督が脚本だけでなく、主演も務めていたことを、後から知った。すごい! 75年生まれだって。 そう思い返せば、監督だからこその主人公サンフンの表現、表情、かもしだす空気に思い当たる。 しかし監督自身の経験を吐露しているとなると、簡単にはうなずけない、理解を超える背景があるのだな、と思う。そういう、簡単には入り込めない、触れさせない空気さえも演出意図なのかな、と思う。
でも女子高生役も素晴らしい。印象的すぎる。なんなの、あの子。 漢江でのシーンが秀逸。
あぁ、また韓国にこんなに素晴らしい気概のある映画が。うらやましい。
日本武道館 2011年 新春公演 ― 2011/01/11 04:30
エレファントカシマシ@ 日本武道館 2011年 新春公演 2011/01/09
新春から、ありがたすぎる武道館公演へ。
DVDになったあの名ライブ・「桜の花舞い上がる武道館」以来。 正直、あれ以上のパフォーマンスを期待すべきでない、と思っていたけど杞憂だった。 30曲3時間の大盤振舞。 アリーナ席の一番後ろだったので、ちびっ子は全身を見続けることは不可能。直見は諦めてスクリーンを見ることが多かったから、いつも以上にアップの表情をよく捉えられて、それはそれで大満足。相変わらずの細身のシルエットは映像になっても映える訳で。
オープニングが蔦谷好位置氏による「月光」にストリングスが絡み合い、「奴隷天国」からはじまった。そう、ストリングスが14人編成ということで、よくライブで聞く曲も、音の厚みが違ったな。どれもそれだけの重みをもって届けられる曲に成長している気がした。
昨年11月に出たアルバム「悪魔のささやき~そして、心に火を灯す旅~」より、ライブで初めて聞いた曲たち。 「脱コミュニケーション」「moonlight magic」「旅」「九月の雨」「歩く男」「いつか見た夢を」「朝」「悪魔メフィスト」 けっこう多かった。よっしゃ、アルバムツアーも発表されたし、改めて聴きまくるという喜びを得た。
その他、ちゃんと聞きなおしておきたいメモ。 「赤い薔薇」(pony) 「シャララ」(epic) 「待つ男」(epic) 「翳りゆく部屋」(universal)
YOSHII BUDOKAN 2010 ― 2010/12/30 02:16
「YOSHII BUDOKAN 2010」 2010/12/28 @日本武道館 東スタンドより
さて、吉井武道館は2007年以来。 この3年でライブも何本か参戦したし、ロビンソン時代のは多少聞いてて、でもイエモンは未だ追いつけてなく、それぞれの曲のポジションを知らないことが悔やまれる。 だって、周りの皆さんのノリが素晴らしくいいんだもん。
ビートルズ“Across the Universe”の吉井オリジナル当て歌詞カバーは相変わらず可笑しいのに感動させられたし。 吉井和哉を好きになった所以の39から“人それぞれのマイウェイ”などに改めてやられたり。
そしてもちろん過去ばかりでなく、新曲が4曲ズキュン。 来春のアルバムが超楽しみであります。 Love & Peaceなリバティーンでカモーネであります。
グッズはLove & PeaceTシャツとGOLD Kentaurusu社員手帳をゲット。 あとガチャガチャ仕様のクマさんチャームが6体(2体かぶり)…旦那さん張り切り過ぎましたネ。
愛を読むひと ― 2010/06/01 23:47
「愛を読むひと」 THE READER (2008年アメリカ・ドイツ/監督:スティーヴン・ダルドリー)
予想以上に考えさせられる、重い作品。その重苦しさはケイト・ウィンスレットから常ににじみ出る負のオーラと老けぶりによるものだし、それがそのままナチの愚かしさや時代の犠牲者をまざまざと描き出す。
青少年との犯罪的なベッドシーンよりも、青年がアウシュヴィッツに立つシーンが悲しくも美しく焼き付いた。青年の心の中、葛藤、この映画が背負っているものが凝縮されている。
しかしどうしてもぬぐえない違和感は、ドイツが舞台なのに英語、特に肝心要の朗読、読み書きに英語の綴りを印象づけられてしまうのが、なんとも解せない。ドイツ語で見てみたかった。青年時代の俳優さんはとてもゲルマン系な容姿だけに尚更残念。…と、吹き替えで見たのに、言えないか。
無理 ― 2010/05/02 02:19
「無理」奥田英朗(文藝春秋)
リアルな人物描写が面白い奥田さんの作品だけど、今回はちょっとリアルな社会背景も写しだされていた。生活保護、格差社会、新興宗教、私腹を肥やす政治家、等々、日本が抱えているであろう問題。こういうのは普段気にすることもないけど、こうして人が見える物語として語られると、なるほど、こういうことか、と負のスパイラルを理解させられた。
そんな問題点を象徴するようなキャラクターが主に5人の群像劇。極端な設定ではあるけれど、そこは奥田氏らしい愛情がカバー。皮肉たっぷり、優しい眼差しなどなく、丸裸にさらされた人物がそれぞれ存在しそう、と思えるのだ。奥田氏のインタビューで「偏見かもしれないけど」って堂々と言ってる時点でそう思ってないでしょ、みたいな。
そんな訳で、今日本に実際ありそうな街の風景、いそうな人間たちを思い描くと暗い気持ちになりそうなところだけど、そこは奥田ワールド、ブラック・エンターテインメント。登場人物は憎めないし、ある部分に共感できたり、やめられない止まらない感覚で楽しませてくれる。そして収束の仕方が素晴らしい。いや、投げっぱなしなところが、清々しい。
空飛ぶタイヤ ― 2010/02/06 15:42
「空飛ぶタイヤ」 池井戸 潤(講談社)
物語の着想は三菱自動車製トラックの脱輪による死傷事故、それ以前のリコール隠しの不祥事。大企業の常識、非常識を垣間みれる企業小説であり、それにまつわる経済問題だったりしながら、社会派サスペンスとしてハラハラドキドキ、とっても楽しめる。
図らずも、ここへきて世間はトヨタプリウスの問題で騒がされており、今朝の新聞あたりにはリコールや自己改修の基準について詳しく載っていて、この手の問題について格好の解説となり、国土交通省との関係などの仕組もよりよく分かった。トヨタ記者会見の記者の質問や社長の返答なども、リアルタイムでこの物語と重ねてみると、彼らの立場を推測しながら、勝手に想像が飛躍してしまうという。
登場人物のキャラクター設定が秀逸。主人公の赤松運送社長を主軸に善人と悪人の対立構造がありながら、それぞれの立場から正義も悪も利己も理解できる。それらの間で揺れる沢田というホープ自動車社員なども、ブレていそうで実は人間の本質を突いているのかもしれない。
これ、昨年WOWOWでドラマになっていて評価が高かったらしい。物語終盤で気づいてキャストチェックしたらこれがなかなか。私のイメージしてた赤松は実は真田広之あたりで、仲村トオルとはほど遠かったけど、これはこれですごい納得。沢田は堤真一あたりをイメージしたけど、年齢的なとこでも田辺誠一はナイスキャスティング。ホープ銀行調査員には筒井道隆あたりを想定が、萩原聖人。その他のキャストもそれぞれとっても納得で、このドラマを早く見てみたくなった。
最高の涙 ― 2010/01/07 20:04
「最高の涙 宮里藍との一四〇六日」(幻冬舎) 安藤幸代
宮里藍は去年アメリカツアー参戦4年目にして初優勝を果した。その優勝を決めた瞬間の藍ちゃんの涙の裏側を読み解ける、安藤幸代アナの追っかけ日記。
安藤さんが大きな決意をもって藍ちゃんに同行取材をしていたこと、その道を選んだこの女性の人生も垣間見れる二重構造。デビューから3年半、見つめ続けてきただけのことはあって本人に近いスタンスから、藍ちゃんの素顔の一端を知ることができるのは嬉しい。藍ちゃんのブログでも紹介している。
エビアンでの鮮やかな優勝までの3年半の情報はあまり入っていなかっただけに、知られざる面からあの日への道のりがドキュメンタリーとしてもよくわかる。それでも、素晴らしくよく出来たしっかり者キャラの藍ちゃんだけに、安藤アナが表現した以上の出来事に、重圧や苦悩があったのだろうと察する。それも込みで、安藤さんが伝えたかったことなのだろう。
で終盤、“最高の涙”のところではこちらももらい泣いてしまう、感極まった文章になってるのは仕方ない。そして、録画してたエビアンマスターズ2009の最終日中継を見直してみて、ボロ泣き。この映像こそ永久保存版。
ナチュラルなお産 ― 2010/01/06 21:14
「体と心にやさしい ナチュラルなお産」(アスペクト) 大葉ナナコ
お産関連の本は何冊か読んでるけど、ここへきて、改めてこういう題材のものを読んでみた。
そろそろ妊娠期を終える、ここまでこないと分からないことってけっこうあって理解度は非常に高まってるとは思うけど、 それでもこの先メインの出産の経過なんて想定できないから、相当客観的にならざるを得ない。
知らないより知ってた方がよくて、更に自分の中で消化して出産にのぞまないと。希望や要望を持ちすぎても思い通りになる可能性の方が低そうで、主体的に捉えすぎてもいけないのだろう、と。
WHOの「出産科学記述についての勧告」の存在は、こういう本を読まなければ知らないことだった。病院で教えてくれないことを知るのはよいけど、ステレオタイプのモデルケース有勝ケミコ、緩井ナチュミというキャラを立ててるのは、ちょっと安っぽくなってしまってて残念。
妊娠・出産って本当に個人差が激しいものだから、なかなか扱いづらい難しい題材なのは確か。いつ読むか、が重要かも。読んだ人みんなを気持ちよくさせることは難しいし、説得力にも欠けてしまう。
ただ流される出産に妥協しないで、というメッセージは充分伝わってきた。どこまで実践できるかは、誰にも分からない聖域だけども。
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